【カラータイプ®×地域で人育て】個性を認めあってマーブル模様に 2023/6/18

北海道でも気温が20度になる日も増えて、ベストシーズン到来です!

人間にとってのベストシーズンは、野生動物にとってもベストシーズン!!

市街地でのヒグマ出没のニュースはもはや風物詩に。

ヒグマの出没は社会問題化し、歓迎されませんが、

エゾリスやモモンガなどの愛らしい野生動物は、大歓迎!

我が家の庭にも、毎朝のように訪れ癒しの時間に。

カワイイ!と思いながらも、例えば同じ齧歯目でもネズミだと

駆除の対象として見てしまう自分に人間の勝手さを感じつついます。

我が家に来るエゾリスのこの子は、おそらく

まだ若い子どもリス。好奇心旺盛な姿に小学生が重なります。

 

6月になり、春に1年生となった小学校の子ども達も、

だいぶ学校生活に慣れてきた頃。

それと同時に、周りとぶつかり始める子も出てくる頃かと。

私は、本業のファミサポの子育て支援とは別に、

ボランティア活動として14年前から放課後子ども教室という

週に1回の小学生を対象にした遊びの広場の運営もしています。

先日も、その活動があったので場所を借りている小学校へ。

 

自分の気持ちを上手に表現・コントロールできない1年生の男のが1人、

6月になってから、遊びの広場に登録して参加し始めました。

普通学級ですが、補助の先生がマンツーマンでついている状態で、

日々の生活も、なかなか課題の多い子だと把握はしていました。

彼は『かまってほしい』タイプで、『MYルール』でしか遊べないそう。

保育所からずっと一緒の同級生たちは、そんな彼の個性を上手に受け止めて

接することができているけど、小学校で初めて一緒になった子や

上級生にとっては、彼の個性を理解するより先に、彼らの感情を

逆なでする言動に、「やったらやり返す」「先にやってきたのは相手だ!」

という正論の下、喧嘩勃発が止まらない。

 

そんな彼らを見ていた思い出した本が『さかさのこもりくん』。

ファミサポ講習会の中で、発達心理の専門家の先生が

ご紹介してくださった一冊で、発達に課題のあるお子さんの特徴である

「気持ちとは反対のことを言う」主人公のこもりくんと森のお友達のお話。

私がこの本で感じたことは、相手の気持ちを言葉以外から読み取る

非言語コミュニケーションの大切さです。

森の動物たちが、みな、こもりくんの言動にうんざりする中で、

優しいくまくんだけは、さかさ言葉を言うこもり君の本当の気持ちに

寄り添って遊んでくれるのです。

絵本のイラストをみると、「遊びたくなーい!」というこもり君の表情は

どこか楽しそう。

放課後子ども教室で、上級生に食ってかかっていく1年生の本当の心は

『遊んでほしい』なのです。

それが、上手に言えず、上級生にボールをぶつけ、怒らせ、暴言を吐く。

どんなに間に大人が入って、一旦は場を収めてもまた向かっていく。

バトル相手の上級生は自我が芽生えて、持論を展開し始める時期の4年生。

(先生曰く、6年生はお世話係なので彼に対しておおらかな心で接してるそう)

お怒りモードの4年生の「俺らが1年生の時はあんなじゃなかった!」の発言に、

スタッフ一同 思わず笑った。そうです、そんな4年生の彼らも1年生の時は

大変でした(笑)。こもり君が1人じゃなくて、4,5人いましたから!!!

 

こもり君の心の色は、いろんな色がごちゃまぜになった黒なのかな。

その証拠に、気心知った同級生とは、穏やかに遊んでる。

こもり君な彼が、自分の今の心の色を知って、上手に表現できたら

もっと楽になるよね。

「やられたらやり返す!」「悪いのはあっち!!」

確かに正しい。だけど、その前に

「どうして相手はそんなことをするんだろう?」

「本当は、どんな気持ちなんだろう?」

4年生たちは自分と違う色も認め合えるようになるといいなぁ。

私は怒り心頭な4年生に言いました。

「嫌な思いをしたよね、我慢もしてくれてありがとう。」

「でも、君とは違う考え方の人もいるんだよね。

その考え方も感じられるようになるといいよね。」って。

少し納得したような、でも、まだ解せないようなそんな表情でしたが(笑)。

今年も、カラフルなメンバー揃いの放課後子ども教室。

1年が終わる頃には、色が混色して暗く濁ることなく

個性を認め合ってキレイなマーブル模様になっていることを願っています。