【カラータイプ®️×地域で人育て】心の色で、他文化理解 2023/8/17

こんにちは!〈カラータイプ×私の仕事〉のブログ担当の村山純子です。

 

私の住む町は、北海道の北の端っこの人口7000人ちょっとの小さな町ですが、

町のいたるところで、外国人を見かけます。

北海道だから、観光で!?

いえいえ、町の基幹産業である漁業と酪農の現場で

『技能実習生』として、日本人で補いきれない労働力の代わりに

町の産業を支えてくれているのです。

数年前までは、水産加工業(我が町では、ホタテの加工場)で

主に中国人が多く派遣されていましたが、ここ数年で

タイ、ベトナム、インドネシア・・・と派遣元が変わってきています。

そんな我が町には、『多文化共生サポートデスク』という部門があり、

ベトナム語、英語、日本語を流暢に使いこなすベトナム人の30歳の女の子が、

役場職員として外国人技能実習生の町内での暮らしをサポートしています。

先日、彼女が主催した多文化交流イベント『ビーチ運動会』に職場の4人で

日本代表(笑)として参加してきました!!

当日はあいにくの雨模様で、会場がビーチから体育館へ。

参加予定だったベトナム人の実習生の女の子達15人が欠席になり、

急遽参加となったのが、インドネシア人の男の子達20人!!

ベトナム人の女の子達は、私の職場である多世代交流施設に

お客さんとしてくることもあり、礼儀正しく、フレンドリーだと

知っていたのですが、インドネシア人の男の子達は、

細身で真っ黒な容姿は、日本の若者とは全く違う雰囲気で、第一印象では

正直「交流できる気がしない・・・」と思ってしまいました。

しかし、いざ運動会が始まると、日本語での説明も問題なく理解し、

明るく、楽しく、時には紳士的に接してくれました。

 

日本代表!?として参加していた、8歳の日本人の男の子にもとっても優しくしてくれ、

ランチタイムには、その子はインドネシア人のお兄ちゃんの膝の上に座って仲良くランチ。

借り人競争で、8歳の男の子が『好きな人』というカードを引いた時に、

真っ先に両親ではなく、その優しいインドネシア人のお兄ちゃんの

ところにいき、手をつないでゴールした姿は本当にほほえましかったです。

 

運動会が始まる前はインドネシア人の彼らの雰囲気にかなり怖気づいていた

私の職場のメンバーも、彼らと一緒に競技する中で、見た目や言葉の違いを超えた

コミュニケーションによって、心の壁がどんどんなくなっていくのを感じました。

 

細身ながらに屈強な身体の彼らは、我が町のホタテ船に乗って仕事をしているそう。

この運動会の時まで、そのことを知らなかった私達。

技能実習生として、加工場で外国人の女の子達が大勢働いているのは知っていたけど、

ホタテ船に外国人の男の子達がこんなにも乗っているとは、知りませんでした。

20人の彼らがいなければ、ホタテ船は操業できないくらい地元の日本人の

労働力が不足しているのです。ホタテ船の仕事は、いわゆる3Kの現場。

命がけの現場ゆえ、日本語の指示が伝わらないのは命取り。それだけに、

彼らの日本語習得レベルが高いのだと思いました。

 

運動会といっても、ゆるーいルールで、参加も自由。

それゆえに、積極的に参加し場を盛り上げる決断タイプ君、

競技はせずに、勝手にサッカーや卓球を始める創造タイプ君、

誘っても壁際でずっと座って観戦しているだけの堅実タイプ君、

誘えば、できそうな競技にはちょこっと参加する協調タイプ君、

と、20人の男の子達(17歳~25歳)の個性も色々分かった数時間。

 

ランチタイムに、「どこに住んでいるの?」「ご飯はどうしてるの?」

「インドネシアではどんな仕事をしているの?」と色々質問。

7,8人での共同生活、当番制の自炊で、インドネシアでは、

畑仕事や田んぼで両親の手伝いをしている…。

聞けば聞くほど、涙が出るほど素朴で真面目な彼ら。

服装も肌の色も黒だった彼らの外見から伝わる情報は、『怖そう』。

実際に話して、接して伝わる情報は、『優しい』『明るい』『働き者』。

インドネシア人の国民性を調べてみると【楽観的でポジティブ】。

相互扶助の意識が強く、心遣いがあり、とても優しい人が多いそう。

なるほど、納得。

容姿や国籍から、無意識に相手をネガティブなイメージでとらえていた自分が

とっても恥ずかしくなりました。

肌の色や、文化が違っても、心の色は万国共通。

心の色をお互いに感じ合えれば、言葉が通じなくても、心は通じる。

貴重な他文化理解、他者理解の時間となりました。