【カラータイプ®×パーソナルカラー】「四十八茶百鼠」は庶民のソコヂカラ 2023/11/3

 


こんにちは!


カラータイプ✕パーソナルカラー

ブログ担当の高橋佐代子です。

 

最近、お仕事で京都に行く機会が増えています。
京都に行くと、女性の着物姿を目にする機会が増えます。
うっとり〜 
目の保養をさせてもらっています。


特に日本の大人女子の着物姿は、粋だったりシックだったり。
落ち着いた着物の色でも、帯、帯揚げ、帯締めと
色の組み合わせがとっても素敵!

・・・ということで、今日は着物の染色について。



「四十八茶百鼠」って聞いたことあります?

 

 

  読み方は(しじゅうはっちゃひゃくねずみ) 


名前の由来は江戸時代にさかのぼります。


  茶色と鼠色の色の豊富さ



町人文化の発達により多くの伝統色が誕生しました。
江戸時代も中期を迎えると、豪商といわれる富裕層が台頭し始め、
町人たちの生活も豊かになりだし、
よりいい服、より派手な色を身につけたいと贅を競うようになりました。


そこで幕府は庶民に贅沢を禁止することで倹約させ、
余ったお金を国の財政につかおうと考えた

「奢侈禁止令」を出したのです。


 

これにより町人たちは、麻もしくは綿素材でできた


  「茶色」「鼠色」「藍色」


いずれかの着物しか身に着けられなくなってしまい、
派手な色あいや柄が庶民から取り上げられてしまったのです。


しかし、そこで発奮するのが江戸っ子たちの心意気。


これまで身分の低いものの色として避けられていた
茶色や鼠色を


  「粋な色」


として生まれ変わらせます。

 




職人たちの創意工夫で、これまでになかった茶色や
鼠色を次々と生み出していくのです。


こうして誕生した色をまとめて


  「四十八茶百鼠」と呼ばれ
ました。



語呂の良さからつけられた表現であり、
実際には100種類以上の色が生まれたといわれています。



ピンチを逆手に取り、アイデアによって新しいトレンドや
枠組みを作る江戸っ子たちのたくましさ。


この話を聞いた時、なんだか胸が熱くなりました。
決して屈しない心意気。

そして、表には見えない八掛(はっかけ)や背に、
こっそり禁色(きんじき)の色を使っていたそうです。



その時代の庶民の頑張りが、
今の日本の文化にもつながっているのですね!


そして、名前もまた美しい。
いろんなものの背景を知ることで、
何気なく見ていたものも、また違った感覚で見ることができます。


大切にしたい日本の伝統色。

 

 

 

筆者 高橋佐代子

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