【カラータイプ®×地域で人育て】相手を思いやる気持ちが言語を超える 2024/2/29

こんにちは。〈カラータイプ×私の仕事〉ブログ担当の村山純子です。

昨年8月のブログ→https://www.color-type.jp/10332.html 

で、我が町の外国人技能実習生との交流の話に触れましたが、

今回も続編的に多文化交流のお話を・・・。

早いもので2月も終わりますが、2月10日は旧暦のお正月でした。

旧暦の大晦日にあたる2月9日に、ベトナム旧正月の交流会が開催されました。

 

我が町では、水産加工場を中心に100人以上のベトナム人が働いています。

そのほとんどが20代の女の子達。旧暦のお正月にベトナムに帰ることができない

彼女達に、寒さ厳しい北海道の小さな町でも、ふるさとを思い出しながら

楽しい時間を過ごしてもらいたい!という気持ちで企画されたイベント。

 

1月中旬に多文化共生サポートデスクのベトナム人の担当者から

私と私の職場のスタッフがイベントのお手伝いを頼まれました。

「ここの人達のことを信頼しているから・・・」と。

 

彼女とは、一昨年にベトナムを知ってもらうイベントを私たちの施設で行ったのを機に

それ以来親交を深めてきました。日本語は日本人よりも堪能なのでは!?と思うくらいの

ハイレベルですが、年齢も国籍も性格も全く違う彼女と心の距離縮める作業は、

実は始めはとても難しかったです。

当時の彼女は色で例えると、グレーや黒の要素が強かった印象。

コロナ禍で、人との交流がご法度な中で進める「国際交流」「多文化理解」の仕事は、

出来ないことだらけで、心が折れかけ、人が信じられない状態だったのかな・・・と。

ベトナム語、英語、日本語の3か国語を使い、スペックも志も高い彼女。

細かい手作業やモノづくり、パワポ資料のクオリティーも高く、

彼女の仕事ぶりに尊敬の念を抱いています!!

↑この旧正月イベントのディスプレイも全て彼女の手作りです。

 

こんな日本の北のはじっこを選んで住んでくれている彼女をなんとか応援したくて

うちの職場のスタッフにもその想いを共有し、この2年間、関わってきました。

コロナ生活に一区切りついた昨年から、やりたいことが少しずつできるように

なったので、ここからは彼女のやりたい!を可能な限り応援しようと決め、

職場の仲間も巻き込んでいる私(笑)。

 

今回のミッションは、『ベトナム料理を約60人分用意する』と

『アオザイを着てファッションショーに出る』の2つ。

この2つは、簡単そうでなかなか難しいミッションでした。

特に料理作りは、ベトナム料理という未知のジャンル。

使う食材も初めて見るものが多く、味付けはベトナムの子が担当。

↑エシャレット 名前は知っていたけど実物はお初!

 

アオザイは、どれも細身でやせ型の私ですらパツンパツンで破りそう(笑)。(ベトナム人のスタイルの良さにびっくりします!

うちのスタッフ達、本業以上に力を入れて取り組んで(勤務時間も調整し)

当日のイベントは嬉しいくらいに大成功!

料理の準備は、技能実習生のベトナム人の女の子との共同作業でした。

言葉が通じない中での2日間に渡る作業は、身振り手振りや

強行突破な日本語でのやりとりで乗り切りました(笑)。

作業の段取りや工程、色んな事において文化の違いを感じながらも

『ベトナムのやり方に合わせよう』というスタンスでお手伝い。

調理の後で知りましたが、出来上がったお料理は日本人好みに

味を調整してくれていたとのこと。

お互いのことを尊重しながらの共同作業は、言葉が通じなくても

心が通じるきっかけになったようで、会食時には料理を担当した

ベトナム人の女の子とうちのスタッフはとっても仲良しに。

私は、料理のお手伝いの他に【民族衣装ファッションショー】に

アオザイを着てモデルとして登場。恥ずかしさは堂々とやりきることで

捨てました。この際だから楽しもうと♪

他のモデル役のベトナム人の女の子達と、控え室で一緒に着替えたり

メイク道具を貸してあげたり・・・。メイクを楽しむ姿は国は違っても

同じだな~と同じ年頃の娘を持つ私は微笑ましい気持ちで見ていました。

後日、買い物帰りにスーパーの前でモデル役で一緒だった女の子達に

ばったり会い私に笑顔で手を振ってくれ、とってもあったかい気持ちになりました。

言葉は通じなくても、同じ時間を同じ気持ちで過ごせたことが

言葉を超えたコミュニケーションになっていたんだなぁと。

 

ベトナムの国民性は【勤勉で向学心旺盛】。

その証拠に、技能実習生の子達は短期間で日本語の日常会話を

習得していきます。介護福祉施設で働いている女の子は、日本人かと

思うくらい日本語が流暢で職場の報告書なども漢字を使っているそうです。

カラータイプ的には、青、茶、緑の堅実タイプ。

しかし、ベトナム人の好む色はラッキーカラーである赤と黄色。

基本的に暖色系のビビットカラーが好まれるそうです。

交流会の時も、ゲームで盛り上がったり松山千春の歌を日本語で歌ったり

とにかく明るく積極的で、フレンドリー。

そんなところは、まさに赤や黄色やオレンジな決断・創造タイプだなぁと感じました。

後日、地元のローカル新聞のコラムでも、私たちの職場のスタッフが

全面協力をしたことにも触れていただき、私たちの活動を

「多文化理解と交流を目的にしたイベントを行うなど枝幸で気軽に生活するための

門戸を開く活動を展開」と紹介してくれていました。

私たちの想いと行動が、町民のみなさんに伝わっていることがとても嬉しかったです。

言葉が通じなくても、【相手を思いやろう】という気持ちがあれば

心の距離が縮まり、コミュニケーションがとれていく。

ちょっとした挨拶や、私たちの笑顔一つで、異国の地で働く彼女達が

あったかい気持ちになれ、きつい仕事も頑張ることができたらいいな・・・。

 

彼女達なしでは、成り立たない我が町の基幹産業ゆえ、

相手を思いやる気持ちを、色んな形で伝え合い感じ合える町にしたいなと

改めて思った旧正月のイベントでした。